昔、アルミの針金をいじっては、妙チクリンなオブジェみたいなものを作って遊んだ。
アルミはやわらかくて扱いやすい。思った通りに、いろんな形が作れる。少し歪んだくらいがかわいい。
指先に小さな傷を作りながら暇さえあれば、針金を触った。
そのうち時は過ぎ、針金作りの熱もすっかり冷めてしまったけれど、気がつけば、最近のokuには針金ものが増えてきている。
「やっぱり好きだなぁ」線と線で作った形はすでに完成されている。
okuにあるのは、ふたつきの長方形のいれもの。ふたがついているだけで用途が広がる。重ねてもいいし、なかに柚子の皮をいれて干してもいい。風通しのよさは一目瞭然。丸いフォルムの持ち手つきバスケット。
じゃがいもやさつまいもを中に放り込んでおく。もちろん、りんごやみかんでもいい。
かっちりした黒いつや消しワイヤーの四角いかごは、雑誌をいれてソファの下にしまう。
雑誌のジャンルごとにわけてストックすると、見やすくてよい。他にもいくつかそんなワイヤーワークが置いてある。
金属、という質感も適度にクールでいいのかもしれない。15年前に原宿のファーマーズテーブルで買った、魚の形のワイヤーワーク。
コンロにのせて魚を焼くためのものなのかな? と思いつつ、ずっと壁にかけて飾っていた。
白い壁に華奢にうつる線の影がきれいできれいで、網という存在を通り越してこれはほんとうに芸術だ、と思った。
15年も経てば、錆も出てきてくたびれた風にもなるけれど、この魚はますます素敵に変化していってうれしい。
根本きこ
フードコーディネーター |



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