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雑貨屋店番日記 根本きこ
vol.21「ここに持ち帰るもの、うまれるもの」
店という名のじぶんたちの基地。
この場所に旅に断片をちりばめておく。そうすると、同じような断片を過去に拾った人がどこかからやってきて、またここにあたらしい断片をおいていく。
森で拾ったどんぐりをokuに転がしておいたら、ある日、常連のお客さまが大きな松ぼっくりを持ってきてくれた。どんぐりの仲間、秋の森の住民が、うちには転がっている。

詩人、高橋睦郎さんが詩を読む。その夜はきっと、言葉がいつもよりくっきりとした輪郭を描くに違いない。空気中に放たれた言葉は、その言葉が必要な人のもとへ静かに飛び、吸収される。
10/6、coyaで高橋さんの詩の会があります。とても楽しみな夜です。今までも、こんなふうに特別な夜がcoyaにはあった。梅雨時のハナレグミのライヴ、coyaの一角に街角をつくって、シタールとタブラの演奏をした(シルクロードの路上を想って)。日本酒の作り手を迎えての宴、自然農法の野菜の話。いつものcoyaとはまったく違う、じっくり何かと向き合う夜。胸に響くものに耳をすませるときは、日々のせわしい中、そうそうにない。
まいにちまいにち、同じことの繰り返し、店が廻っている。その繰り返しの回転がなめらかなほど、店としてすてきな在り方をしている証明。ときには古いレコード盤のように、針が飛んだり擦れたりもして、そのたびに「ああ」と痛くなる。
さてさて今回は、(せっかく詩人を迎えいれるのだから)いつもの雑貨話とは一線を引いてみました。きっと秋のせいだからでしょう。秋ってどうしてこう、物思いにふけてしまいがちになるのかしら。ふぅ。
追伸:うつくしい布が入りました。手紬ぎ手織りです。

根本きこ
フードコーディネーター





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