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雑貨屋店番日記 根本きこ
vol.17「真夏」
だんだんに、夏が苦手になってきた。夏生まれだから「夏がいちばん好き」と言いたいところだが、なんだろうこの暑さ。肌にぺっとりと吸い付く憂いを帯びた熱は、もはや太陽だけのせいには出来ない。放射熱というやっかいな代物。エアコンの室外機からの熱風やアスファルトに反射した日差しがさらに気温を上昇させる。「あー、暑いなぁ。」とはいえ、クーラーは出来るだけ使いたくない。ここokuもなんとか暑さを和らげようと、扇風機をぐるぐる廻したり、洗面器に水を張ったり、植物を増殖させたりして、ヒートアイランド(うちの店のこと)のクールダウン作戦に取り組んでいる。
昨今、学校でもクーラーがある時代。土の校庭は舗装され、木造校舎は鉄筋校舎になってしまった今、クーラーなしの教室で集中して勉強なんてほんとうに無理らしい。いろいろなところで地球温暖化への杞憂が囁かれている。このままぐんぐん気温が過去の最高記録を塗り替えていったら、この先どうなるのだろう?
最近こんなことばかり考えている。だって、暑いのだもの。
海はまだいい。水の中に逃げられるからだ。砂鉄を含んだ砂浜は、素足では火傷してしまうほどちりちりに熱くなっている。ビーサンは波打ち際で履き捨てて、母なる海に滑り込む。
「あー、ぬるいなぁ。」でも気持ちいい。しかし、そんな海にも問題がある。お盆過ぎた頃から大発生するクラゲの存在だ。ただゆらゆら浮遊していればいいものの、ひどいことにやつらは刺す。ただ刺すのではなく、刺されるとかゆくて痛くて夜も眠れなくなる。
8月中旬、目の前に広がる海原が急に遠くに感じるようになる。陸も海も一筋縄ではいかないなぁ。わたしはこの異常気象にぶんぶん振り回されている。

根本きこ
フードコーディネーター





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