「カウアイ島では、毎日どこかしらでファーマーズマーケットが開催されている」という小さな記事を分厚いガイドブックの中でみつけたときは心が躍った。市場好きのわたしは、スーパーマーケットでは物足りない。アジアに行くのは市場に行くため、といっても過言ではないくらい、わたしは市場を愛してやまない。ヴァケーションレンタルの家のアメリカンサイズのソファで、市場の詳しい曜日と場所、時間を地図をひろげなから確認した。何があるのだろう? きっと南国フルーツ山盛りだろうなぁ、はちみつはあるかなぁ、まるで気持ちは遠足の前の晩。明日は早起き、うれしいなぁ。
ハナレイという町の、小さな教会の広場。まだ始まったばかりだというのに、すでに大勢の人だかりができていた。そのほとんどが住んでいる人たちらしく、皆大きな買い物バスケットをさげている。さすがそんな住民は、ちゃんと目当ての店があるらしく、よそ見しないでさささっと買い物をすませている。想像したとおり、たくさんの果物。小さくて黄色いモンキーバナナ、青いバナナ。アイスクリーム、マンゴー、アップル、パパイヤ、ライチ、小粒のパイン。甘い匂いが鼻腔をくすぐる。ほかには、オーガニックの野菜。ベビーリーフ、アスパラガス、アボカド、ハーブ。色とりどりの熱帯の花束。はちみつ!ジャム、焼き立てケーキ、いれたて珈琲。
ちょっとしたお祭りだ。両手いっぱいに食材を買い込み、すっかり満たされた後は隣の芝生で子どもと休憩。ごろんごろんして、あっと気がついたら4時間も過ぎていたのだった。そんな休日、いいなぁ。ハワイは豊かだ。人も自然も。とうぶんわたしのハワイ熱は冷めそうもない。
根本きこ
フードコーディネーター |



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