かごほど包容力のあるものはない。うちでは何だってかごに放り込む。洗濯もの、タオル、子どものおもちゃ、増えてゆくレシート、お茶碗、果物、乾物、にんにく、スリッパ、靴下、リモコン。こうして辺りを見回して、目にとまるだけのかご収納を書いてみた。わたしの毎日のバッグも、もちろんかご。かごかごかご。okuでもかごが置いてある。モロッコ、アフリカ、ヴェトナムetc.思えばわたしとかごとの付き合いはかれこれ30年。というのは、母が籐編みを趣味としていたからで、気がつけば、籐のかごが転がっていた。母も同じように何でもかごに放り込む。毛糸玉、パジャマ、犬、猫。そう、犬も猫もかごの中で丸くなる。それから月日が流れて、高校生のときの話。FOB-COOPの広尾店は東京に行ったら、かならず足を運ぶ場所だった。ガラス張りのこざっぱりとした店内には、たくさんのクールなものたちで溢れている。でも、ぜんぜんごちゃごちゃしていない。置いてあるものが見事に統一されているからだろう、見ていてとても清々しかった。ずっと欲しかった柳のかごは、FOBの天井にぶらさがっていた。持ち手が長めの革で出来ていて、しっかりと頑丈に編まれた編み目は季節を問わず持てそうだった。この柳は、ウールのタートルニットにも合いそうな雰囲気。ツイードジャケットでもいけそうだ。ストローやヒヤシンスみたいな、柔らかな素材で出来たかごは、やっぱり夏が似合う。薄手のランニングに麻のショートパンツ、みたいな格好が合う。
このかごを買うか買うまいか。うんうん悩んで、何度も迷いながらやっとうちに連れて帰ることに決めた。柳は使えば使ううちに、よい飴色に変化する。初めは白っぽくてうぶな感じなのだが、たまに布で拭いたり、水洗いしたりするうちにじょじょに変化してゆく。そういう「育てる雑貨」って愉しい。愛着もひとしお。
それともうひとつ。アフリカのサイザルかごは、もはやわたしの定番となった。色もいろいろ、インディゴ、グリーン、まだらな黒、紫。ケニアで作られているこのかごは、軽くて丈夫で細かい編み目がまめまめしい。okuでもとても人気があって、入荷しても「あ!」っという間に完売する。お会計をしながら、「ブランドもののバッグもいいけど、かごもいいよね」と心の中で呟く。
男の人でも、すごく素敵にかごを持っていたりすると、惚れ惚れしてしまう。アジアの漁師さんや農夫さんたち、彼らの持つ、使い込まれた働き者のかご。これを持つ姿はほんとうに素敵にさまになっている。
根本きこ
フードコーディネーター |





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