

山本浩未(やまもと ひろみ)
1964年、広島県福山市生まれ。資生堂美容学校卒業後、資生堂ビューティークリエーション研究所を経て、フリー。MOREやBAILA、MAQUIA、LEEなどの女性誌をメインに活躍する、いま最も人気のあるヘアメイク・アーティストの一人。s-woman.netで、「山本浩未のビューティ相談室 MAKE UP! CHEER UP!」を連載中。
朝海ひかる(あさみ・ひかる)
1月24日、宮城県仙台市生まれ。1991年に宝塚歌劇団に入団、初舞台は『ベルサイユのばら』。花組、宙(そら)組を経て、雪組へ。2002年に雪組の男役トップに就任。スレンダーな体型からは想像もつかない力強い歌声とダンスが魅力。2006年は1月から5月下旬まで、オスカル役に全力投球。
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フランス革命を背景にした、絢爛にしてロマンあふれる名作コミック『ベルサイユのばら』。何度読んでも、その魅力は色あせるばかりか輝きを増すばかり。2005年はマリー・アントワネット生誕250周年ということもあり、ブーム再燃は間違いなし! モノクロだった扉絵や名場面の数々を作者の池田理代子先生自らがカラー着彩するなどの特典満載の『ベルサイユのばら〈完全版〉』の刊行開始や、宝塚での再演も話題を呼んでいます。
そこで、大の「ベルばら」ファンで、かつ宝塚ファンを自認するヘアメイク・アーティストの山本浩未さんが、今回の公演でオスカル役を演じる宝塚歌劇団雪組のトップスター、朝海ひかるさんを直撃。夢の対面に大興奮の浩未さんは『ベルサイユのばら』、そして宝塚への愛を熱〜く語り、アッという間に朝海さんと意気投合! 話は弾みます。


山本「もう私、本当にお会いしたかったので、感激しちゃって」
朝海「ありがとうございます」
山本「実は私、宝塚にハマってまだ1年たっていないんです。なんでもっと早く知らなかったんだろうと思って。いまはひとつも見逃せないと、鬼のように見てます(笑)」
朝海「(笑)うれしいです。私もハマり始めたころはそうでしたから」
山本「『ベルサイユのばら』を知ったのは、小学校6年生くらいだったんです。その後の私の中学校3年間は、『ベルばら』だけが私のすべてみたいな。今、宝塚にハマってるのと同じぐらいのめりこんでました。ちょうどそのころ、安奈淳さんがオスカル役、榛名由梨さんがアンドレ役で『ベルサイユのばら』を宝塚でやってたんですけど、私の中では、宝塚を見たいという思いがそんなになかったんです。とにかく『ベルサイユのばら』が大好きで、大好きだからこそ、宝塚で見ていいのかなというのがあって……」
朝海「わかります、わかります。私もそうでした」
山本「中学校のころはそんな感じで、よく友達と『ベルサイユのばら』ごっこをして遊んでました。好きな場面はいっぱいあるんですけど、たとえばオスカルが舞踏会を開くところとか。お父さんに結婚しろって言われて、舞踏会を開いて、やけくそになって、いろんな女の人とダンスを踊る。いつも自分を律してるオスカルが自分を崩す場面とかが、すごくいいなって思いました」
朝海「私も小学校高学年のときに初めて読んで、はまりました。もちろんオスカルとアンドレにすごく魅力を感じたんですけれども、とにかくすごく華やかな『ベルサイユのばら』という世界にあこがれましたね。そこからフランス革命にも興味を持って、世界史のテストでも、そこはいつも100点満点(笑)。でも、そのころは、宝塚はまったく知らなかったんです」
山本「でも今は、『ベルサイユのばら』って宝塚のためにあるようなものだなって思う。女の子として生まれたオスカルが男として育てられ、でも、徐々に女として目覚めていくところとか、すばらしいですよね。私もオスカルは大好きなんですけど、興味のあるキャラクターが年代ごとに変わっていくんです。今はジェローデルとかアランとか、ちょっと脇役の人に魅力を感じる。ジェローデルの別れのシーンなんか、おしゃれさんだなって思います」
朝海「わかります。とても貴族っぽいですよね」
山本「貴族の、その美意識の高さがちゃんと出てて、すごくいいなと」
朝海「私は結構アランが好きなんです。アランがアンドレと殴り合いのけんかをして……」
山本「フランス衛兵隊にパリへの出動命令が出た場面ですね。アランが『目が見えないやつは帰れ!』って」
朝海「そうそう。だけど、結局最後には、『戦闘が始まったら、おれたちの指示する声を必ずしっかり聞けよ』って。久しぶりに読み返してみると、男の友情みたいなのがすごく伝わって来ましたね。そして、アンドレがアランに対して思う『おまえもオスカルのことが好きなのか』みたいな、『おまえもこのむくわれない愛を耐えるというのか』みたいな、そういうところが乙女心にグッと来ます。まだまだ私は甘ちゃんなので(笑)」
山本「来ますね、来ますね! ところで、もしコムさん(朝海さんの愛称)が、オスカル以外で演じるなら誰がいいですか?」
朝海「男役でしたら、私はアンドレがいいですね。王道なんですけれども、やっぱり一度、耐え忍ぶ愛を演ってみたい。十何年間もオスカルのことだけを見守っていて、実ることがないってわかってるのに、ずっとそばについているというのはどういう感情なんだろうって興味がありますね」
進行・文/若林ゆり
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