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羽海野チカ(うみのちか)
東京都生まれ。小学生の頃からキャラクターデザイン、マンガの道を志し、美術系の高校に入学。卒業後、グッズデザイナーとして就職。イラストレーターなどを経て『ハチミツとクローバー』でマンガ家としてデビュー。ペンネームは、最初の作品「海の近くの遊園地」からきている。
羽海野チカ インタビュー
第1回
第2回
第3回
ハチミツとクローバー
(羽海野チカ・著)

集英社『YOUNG YOU』に連載。コミック1〜7巻、オフィシャルファンブックが発売中。アニメーションはフジテレビにて毎週木曜日24:35より放映中です。


ストーリーや最新情報はこちらから!
オフィシャルサイト
http://www.hachikuro.net/
ヤングユーのサイト
http://youngyou.shueisha.co.jp/

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『ハチミツとクローバー』スペシャルインタビュー 羽海野チカ
3 飽きてしまった。それからが……。

竹本君が自転車で走っているシーン、風景のあいだに一言ずつ彼の言葉が入ってくるところ、じんときました。

「あれは実際に自転車で日本一周した友達に、ものすごくいっぱい、こんなことがあったあんなこともあったって聞かせてもらったんです。全部マンガにすると話が大きくなり過ぎちゃうので、スナップ写真みたいな絵と、聞いたお話を交互に入れていって、あとは読者さんに膨らませてもらおうと思って。
 それで、その自転車で旅した友達は、“一周するぞ”って決めて出たのに途中で飽きちゃったんですって。でも飽きちゃったけど、出てきたから毎日こぎ続けようと思って、気がついたら一周してたって。それもとても新鮮な話で。だから、仕事でも人生でも、ぽーっと飽きることはあるんだけど、続けると大きいものになるんだなと思いました」

何かすごく深い話ですね。“飽きてからが勝負”みたいな。

「飽きてもやめないことが大事なんだなと。本人は飽きてても、まじめに続けると、でき上がったものはきれいだったりする……」

そういう感じにはまだ羽海野さん自身はなっていない?

「いえ、なっています(苦笑)。毎月とりかかるとき、すごいやっぱり苦痛なんですね。いつかこのつらさが限界に達したらどうしようと思うんですけど。それでも待ってくれてる人たちがいるんだと思って描き始めて、毎月やっと何とかなるって感じ。それを七冊分繰り返したのは自信になりました」

やりがいだとか、生きがいとか、特に若いうちって、ある目的を達成すればものすごくスペシャルな生活があるように思ったりしますよね。でも、実はそういうことってないかもしれない……?

「ないのかも、ですね。責任を持って続けていくこと? だけなのかな。だって、飽きないわけがないし、人間だから波もあるから、描きたくないときもある。描きたくないときにもちゃんと描けるのが、仕事をちゃんとしているプロだと思うので。どんなときでも自分で決めたレベルまでは何とかたどりついて、届けていくことが大事」

マンガを仕事にすることを決意される前に“好きなことを仕事にしたらつらいだろうな”って思っていらしたとか。それはどうしてですか?

「毎月絶対に描かなきゃいけなくなったときに、何もアイデアが出てこないときが来て、自分で自分にがっかりするのがつらかったと思うんです。きっと途中で投げ出しちゃうかもって。でも、始めてみたら、つらくても投げる気はしなかったので。つらくても飽きても描けるんだというのが、いちばんの自信になりました。うん」

最後に、羽海野さんの“いちばん小さい夢”を教えてください。

「小さい夢……。今は、シャンデリアがほしいです。五、六年前に買ったインテリアの本をぱらぱら見返していたら、すごくきれいなシャンデリアが出ていて、こんなのがお部屋にぶら下がってたら、夜っていうより、昼間きれいだろうなと思って。はあ〜、シャンデリアだと思って」

お昼に眺めるためのシャンデリア?

「はい。それをつけられるような家に引っ越したいです。あっ、ちょっと大きくなっちゃいましたね(笑)」

text & photo: s-woman.net
© 羽海野チカ/集英社・ハチクロ製作委員会
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