
全校生徒6人しかいない田舎の分校に、東京からやって来たクールな転入生・大沢広海役を演じた岡田将生くん。打ち上げでは感極まって号泣(!)するほどだったという、島根での長期ロケの話や、ドキドキのラブシーンの裏話も聞きました。
――岡田くんから見た大沢くんは、どんな男の子ですか?
最初は“こいつ、ものすごいイヤなヤツだな”って思いました。クールだしやさしくないじゃないですか。でも、ちょっとずつ大沢くんの良い所に気づいて、一途で実はめっちゃいいヤツだってわかって、僕もそうなりたいなと思いました。共通点? 面倒くさがり屋なとこは、けっこう似てますね。
――夏と秋、2回にわたって島根での長期ロケが行われたんですよね。
ロケに行く前は、“やったー! 早く行きたい!”と思ってました。ひとり暮らしがしたかったので、長期ロケってひとり暮らしみたいなもんだと思ってたんですよ。でも、行ってみたら意外と寂しいもんなんですね。僕、メンタル面、強くないみたいで…。だから、お芝居がうまくできなかったり、思ってることをうまく伝えられなかったり、不安ばっかりで、すぐ落ち込んでました。周りの人からも「岡田くんっていつも落ち込んでるよね。何考えてるのかわからない」って言われてました。
夏の撮影のときは全然余裕がなくて、自分のことしか考えられなかったんですけど、秋のロケではちょっとずつ周りが見えてきて、演技も少しはいいほうに向かったんじゃないかなと思います。マネージャーさんにも、かなり電話したし、松田先生(黒田大輔)にもヘアメイクさんにも、よく話を聞いてもらってました。メイクさんはお母さんみたいな存在で、朝、髪がボサボサのまま現場に行ったりすると、めっちゃ怒られてました(笑)。あとから、僕のことを思ってくれてたんだなってわかって、打ち上げのときは感謝で号泣でした。
――嗚咽するほど泣いてたそうですね(笑)。人生で、そんなに泣いた経験って?
ないですね。周りのスタッフもひくぐらい泣いてて、夏帆ちゃんと2人でしゃがんで、最後まで泣いてましたね。いい思い出です(笑)。
――島根での撮影で印象に残ってるのは、どんなことですか?
夏に撮影した、最初の学校からの帰り道。あのシーンが全然お芝居ができなくて、何がなんだかわからなくて大変で、泣きたくなりました。
――撮影場所で印象に残ってるのは?
学校ですね。親しみやすいっていうか、雰囲気がめっちゃ良くて、なんだか懐かしいんです。僕が通ってた学校とは全然違うし、なんで懐かしいって思うのかわかんないんですけど、学校の中の空気があったかくて、めちゃめちゃいいんです。僕、そこの校長先生と仲良くなりました。全校生徒が10人もいないんですよ。
――本当に『天コケ』の世界みたいですね。
泊まってるホテルの近くには、コンビニしかなかったんですよ。最初は“ここで生きていけんのかなあ?”って不安になりました。で、コンビニに行くとすげぇうれしくて、ハミガキとかクシとかシャンプーとか、いろいろ買っちゃいました。もう少し行くと大きなスーパーがあって、撮影が休みの日に夏帆ちゃん、浩太朗(森下翔梧)、伊吹(柳英里沙)、あっちゃん(藤村聖子)と遊びに行ったんです。3階にゲームセンターがあって、UFOキャッチャーでいいとこ見せたかったんですけど、1個も取れなくて(汗)。1000円以上使っちゃいましたね……。そのスーパーの中にマクドナルドもあるんですよ。で、浩太朗と2人でマックのポテトを食べたときに、めっちゃテンションが上がりました!
――夜、外を歩いてみたりしましたか?
そう、星がめっちゃ綺麗なんですよ! 雲のない日は、星がめっちゃ出てて感動しましたね。ホテルの階段の途中から見るか、ひとりで土手に座って、ぼーっと眺めてましたね。でも、虫は本当にダメで! 虻(アブ)がめっちゃ怖くて飛んでくるたびに、「ギャーッ!」って叫んでました(笑)。
――あはは、田舎は虫が多いですもんね。共演した夏帆ちゃんの第一印象は、どうでしたか?
かわいいです! 即答っすね(笑)。最初は全然しゃべれなかったし、目も見れませんでしたね、照れちゃって。オーディションの時、監督から、「10秒間、目を合わせてみろ」って言われても、3秒ぐらいしかもたなくて。こう見えて僕、意外と恥ずかしがり屋で、人見知りが激しいんです。それで夏帆ちゃんからは「岡田くんはクールそうで怖い」って言われてて……。「そんなことない!」って、僕もちょっとずつ自分の素を見せるようになってきたんで、最後のほうは「全然怖くない」って言ってもらえるようになったんですけど。「最初のころは、“近寄ったら殺すぞ!”みたいなオーラが出てた」って聞いて、かなりショックでした……。
――その夏帆ちゃんとは、キスシーンも!
キスシーン自体が初めてだったので、もう緊張するしかなかったですね。僕からキスするシーンでは、すっごい緊張しちゃって! だってスタッフが大勢いるし、めっちゃ見られてるじゃないですか! 「すっげぇ緊張しちゃうんですけど」って監督に言っても、監督は「大丈夫、大丈夫」しか言わないんですよ。終わった後に“僕、すげぇことやったな”と思ったら、足が硬直しちゃいました。キスした後、大沢が階段を降りるんだけど、あまりにも緊張しちゃって階段でコケちゃって。夏帆ちゃんもすっげぇ笑いをこらえてて、“恥ずかしいとこ、見られちゃったな”って感じでした……。
――キスシーンの前は、男性スタッフとしか話さなかったそうですね。
女の人に話しても、どうせ「緊張すんなよ!」とかしか言われないだろうなって。でも、男の人だったら僕の気持ちがわかってもらえそうだから、励ましてもらってました(笑)。
――完成作を見た感想は?
最初は見るのが怖くて、始まる前からずっと手で目を隠してたんですよ。始まったら、「やべっ、始まった!」って、指の間から見たい感じでしたね。でも、見終わったら、率直に“僕もこういう恋、してみたいな”って思いました。
――お気に入りのシーンはどこですか?
大沢がそよにボタンを縫い付けてもらうシーンや、修学旅行で上京して国会議事堂の前を歩いてるシーン、2人で電車に乗るシーンが好きですね。景色が綺麗で、いいなあと思いました。それに、くるりが歌う主題歌もいいですね!
――最後に、ココを見てほしい! という見どころを教えてください。
大沢がそよと近づいて行くところや、ちょっとずつ学校のみんなに慣れて行くところを見てほしいですね。日常の中のゆったりした時間の流れを感じてもらいたいです。
取材・文/都丸優子
©2007「天然コケッコー」製作委員会
©くらもちふさこ/集英社
ファッションやビューティ情報満載。集英社女性誌を中心としたポータルサイト。
© SHUEISHA Inc. All Rights Reserved.