鈴木浩子 インタビュー
1 地鳴りのようなブーイングが体をつきぬける、快感。
2 “浮気されまくっても別れなかった、理由?
ご購入はこちら!
『ゲイシャ・ガール、リングに上がる』

鈴木浩子著
集英社インターナショナル刊
発売 集英社
¥1470

1 地鳴りのようなブーイングが体をつきぬける、快感。

2005年11月3日。ハッスルマニア「和泉元彌戦」で、日本中を沸かせた、元WWEスーパースター鈴木健想דゲイシャ・ガール”鈴木浩子コンビ。真っ白な顔に真紅の着物というビジュアルに目を奪われた人も、多いのでは? そして“おしろい爆弾”で健想を誤爆してしまい、視界を奪われた夫にラリアットを見舞われる、というドラマチックな展開。

いやいや、ドラマチックといえば、この鈴木浩子さんの人生が、実はものすごくドラマチックでスリリングなのです。テレビ局の営業マン×新人局アナ、というカップルだったはずが、彼が突然プロレスラーに転身。それだけではなく、アナウンサーという職業も捨て、貯金も使い果たし、裸一貫アメリカにわたることに……。そして旦那だけでなく、自分自身が“白塗りゲイシャ”姿の「ディーバ」としてリングに上がっていた……。という方なのです。

その流転の日々が一冊にまとまった、ということでインタビューさせていただきました。

──浩子さんはWWE(World Wrestling Entertainment:世界一の規模を誇るプロレス団体。団体名にエンターテインメントとあるようにショーアップされた試合を見せる)で、日本人女性初の 「ディーバ」として活躍されたわけですけど、「ディーバ」とはどういう役割なんでしょうか?

女子プロレスラーとはちょっと違って、“リングに上がっている女性タレント”というのが、いちばん分かりやすいかも知れません。試合をするディーバもいれば、しないディーバもいます。セクシー系の人もいれば、ボーイッシュな人もいる。私はヒール(悪役レスラーをこう呼ぶ。もちろん憎まれれば憎まれるほど商品価値は高い。善玉はベビーフェイス)で、涼しい顔で悪さをする「GEISHA」です。

──試合にも出ていたんですよね?

はい。それである日、受け身の練習をしていたら、ジ・アンダーテイカーがやってきて。

──えっ? アンダーテイカー!?

「音をひとつにするんだ」とアドバイスしてくれました。受け身が下手だと音がダダンとダブってしまうんですね。ふたりで練習していたら、健想がびっくりして駆けつけてきて(笑)。

──それはびっくりしますよね。
プロレスに詳しくない方のために説明させていただくと、アンダーテイカーは“墓堀人”の名を持つ怪奇派で、WWEの中でも別格のトップレスラーです。棺桶を持参してやってきて、リングでやっつけた相手をその中に放り込んで釘を打ち付けて去る、という……。

たぶん彼とふたりで練習したディーバは私だけじゃないかな。

──すごい(笑)。ディーバをやって何か変わったことってありますか?

ホントに全部。価値観も変わったし、特にプロとして働くことの厳しさを知りました。
アメリカの“メジャー”の世界って、すごく恵まれているイメージがあるじゃないですか。いつもシャンパン飲んでいるような(笑)。ところが全然違って、寝る時間もさいて興行地から興行地に移動しなくてはいけないし、怪我で休めばすぐリリース(解雇)されたりもする。言い訳がきかない、誰も頼れない、愚痴を言うと「それじゃ辞めていいよ」っていう世界なんです。

──WWEのツアーは厳しいですか。

試合が夜11時に終わると、そこから次の試合地まで移動。ホテルも自分で予約しないといけないですし、3時や4時に眠っても朝7時に起きてトレーニングして試合する。体力的にはかなり厳しいですね。

──浩子さんから「もう辞めよう」と言ったことはないのですか?

それがないんですよね。あの舞台を味わっちゃうとやめられないです。私たちはヒールで、すごい嫌われていたんですけど、3万人からブーイングされると、もう何というか、沁みますよ(笑)。

──沁みますか!

沁みますよお! 音楽が始まって地鳴りのようなブーイングが起こると、カラダを突き抜けていく様な快感です! いかに憎まれ、ブーイングさせるかっていう勝負ですから。

撮影/藤里一郎
取材・文/オクダサトシ

今回のインタビューへのご意見・ご感想をぜひお寄せください。

コメントを読む&投稿する
インタビュー一覧へ
 

検索範囲

サイト内検索の使い方

Powered by Google

おすすめ情報
広告についてのご案内
AD s-woman.net 広告メニュー、媒体資料はこちら