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小澤征良「おわらない夏」スペシャルインタビュー
小澤征良(おざわ せいら)
  小澤征良(おざわ せいら)
1971年米国サンフランシスコ生まれ。
上智大学比較文化学部卒業。メトロポリタン歌劇場演出家、デイヴィッド・ニース氏の助手としてオペラ演出を学ぶ。「音楽の友」「25ans」などにエッセイを執筆。『おわらない夏』は、初めての長編作品となる。

 
Vol.1 タングルウッドに感謝をこめて
Vol.2 父親譲りの一本気な性格!?
Vol.4 愛があれば、喘息なんて!
Vol.5 これからも新しい冒険に挑戦していきたい
第1回 まだまだおわらぬ『終わらない夏』
第1回 本を通して得た、たくさんの出会いに感謝
「おわらない夏」 小澤征良・著
「おわらない夏」 小澤征良・著
集英社刊
本体1,300円+税
ISBN:4-08-774622-4
毎夏を過ごした「タングルウッド」での思い出が、みずみずしいほどの感受性とともに、色鮮やかによみがえる……。
『すばる』2002年8月号に掲載され大好評を博した作品、待望の単行本化!
詳細はこちら
Vol.4 愛があれば、喘息なんて


「犬なしでは生きていけない」というほど犬好きの征良さん。けれども喘息発作が原因で、泣く泣く犬と別れた思い出が『おわらない夏』にも描かれている。ところが現在、小澤家にはロングコートチワワのブチカが同居中。いったい喘息はどうなったのだろう?

「犬種によるんです。短毛の犬だと喘息が出てしまう。でも長髪で柔らかい毛ならだいじょうぶ」

どうやら、喘息を乗り越えて一緒に暮らせる犬種をとっくにかぎあてていたらしい。

「ブチカとの出会いは2001年のクリスマス・イブ、夕方6時頃でした。ペットショップの前を通りかかったら、ハムスターかな? と思うようなちっちゃな犬がいた。のぞきこんだら『きゃん、きゃん、きゃん』って3回ほえたんです。お店の人が言うには、生まれて初めてほえたそう。実は18年間うちで飼っていた雑種のチャンチャンが死ぬとき、最後の息で3回ほえたんです。そのときのことを思い出して……。しかも、チャンチャンとの出会いもクリスマス・イブの午後6時だった。これはチャンチャンの生まれ変わりだ! ってすぐにわかった。絶対そうなんです(笑)」

「チャンチャンは、母が子供の頃に飼っていた犬にそっくり。その子がブチカという名前だったので、うちでは"ブチカの生まれ変わり"と呼ばれていたんです。そしてチャンチャンが生まれ変わった現・ブチカは、オリジナル・ブチカの名前をもらいました。ブチカはロシア語で"ポチ"みたいな名前。ミス・ブーって呼んでます(笑)」

ブチカが家にやってきて、あふれる愛が満たされたという征良さん。でも実は、他にも飼ってみたい生き物が……。

「私、狼は地球上で一番美しい生き物だと思ってるんです。狼になりたいくらい」


以前アメリカで、ホームパーティーに呼ばれたときのこと。みんないろいろな犬をつれてきていたが、その犬たちが全員、部屋のすみにぴたーっと座っている。「アメリカの犬はずいぶんしつけがきちんとしているなぁ」と感心していたら、突然、テーブルの下の敷物が動いた。

「なんと、生きている狼だったんです! 立ち上がると飼い主の男性より大きかった。どおりで犬たちがおとなしくしていたはずですね。でも本当にきれいだった。あの美しさは忘れられません。私が抱きしめて触っていたら、父は『だいじょうぶなのか?』ってちょっとビビってましたけど(笑)。いっしょに暮らしたらきっと喘息が出るだろうな……でも愛があれば(笑)! いつか乗り越えてみせますよ」

タングルウッドの家にある小澤さんの勉強机。
現在飼っているロングコートチワワの「ブチカ」は、小澤家の大切な家族の一員。子犬の頃の写真を、小澤さんは今も大切にしている。(撮影/小澤征良)

インタビュー・文/石川敦子
撮影/関俊也 スタイリスト/上村美由紀
ヘア&メイク/富岡浩子(パジャパティ)
シャツ¥8900/マリンフランセーズ代官山店


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