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小澤征良
小澤征良(おざわ せいら)
1971年米国サンフランシスコ生まれ。
上智大学比較文化学部卒業。メトロポリタン歌劇場演出家、デイヴィッド・ニース氏の助手としてオペラ演出を学ぶ。初めての長編『おわらない夏』がベストセラーとなる。「すばる」3月号から、エッセイ「ひとすくいの時間」を連載中。

「おわらない夏」 「おわらない夏」小澤征良・著 好評発売中!
集英社刊 本体1,300円+税
ISBN:4-08-774622-4
詳細はこちら

「おわらない夏」インタビュー Part1
Vol.1 タングルウッドに感謝をこめて
Vol.2 父親譲りの一本気な性格!?
Vol.3 タァタが残してくれた美しい宝石
Vol.4 愛があれば、喘息なんて!
Vol.5 これからも新しい冒険に挑戦していきたい

Part2
Vol.1 タングルウッドに感謝をこめて
Vol.2 父親譲りの一本気な性格!?
s-woman.net スペシャルインタビューPart 2小澤征良「おわらない夏」その後
本を通して得た、たくさんの出会いに感謝
タングルウッドの思い出を描くことで、自分の子供時代にひとつの区切りをつけた征良さん。ところが『おわらない夏』は征良さんの予想を超えて、たくさんの人の心に何かを産んでいった。

「下は30歳から上は80代の方まで、感想のお手紙をたくさんいただいています。みんなとても親しみのこもった、ていねいなお手紙。一通一通読んで、大切にファイルしています。『この言葉に感動した』なんて書いてあると、そんな細かいところまで読んでくれてるの? とびっくりしたり。こんな手紙もありました。ご病気で記憶を失いつつある40代の女性が、その恐怖と闘う生活の中でこの本を読んで、最初から最後まで涙が止まらなかった、と。少女時代にお姉さんと川で遊んだ記憶など、ご自分の断片的な思い出を詩のように書いてらした」

「それを読んで思ったんです。『おわらない夏』は、私にとって大切な記憶。書いたことで整理整頓できてよかったな、と思っていました。でもそれが、何らかの形で誰かの役に立ったのかな、と。ほんの一瞬でも、誰かが幸せな気持ちになったのなら、とてもうれしい。私の書いた本に、私の知らないところで出会いがあって、私の知らない思い出がどこかでよみがえっている。直接の触れ合いではないけれど、本という形を通して、いろいろな人と交流が生まれている。なんだか不思議ですね。今、とても不思議な体験をしています」

「『おわらない夏』を出したことは、私の今までの人生で一番大きな出来事。そしてこの3か月は、人生で一番の大きな変化。その中でいろいろなことを考えました。私は小さい頃から、いつか何か書きたいと思っていた。でもそれは、もやのかかったような漠然とした夢だったんです。自分の軸をどこに置いたらいいんだろう。私は結局、何がやりたいんだろう。自分が何を目指しているのか、はっきりしなかった。でも、やっとそれをみつけた気がします。私はやっぱりできれば書き手になりたい。今、そういう気持ちが強くわいています。私に何が書けるかわからない。失敗するかもしれない。時間がかかるかもしれない。それでも、『私はこれがやりたいの』と自信を持って言える。それがうれしくて、なんだか気持ちが楽になりました。自分の碇(いかり)をおろす場所をみつけた……そんな安心感を感じています」


『おわらない夏』を書いたことで、大切な出会いを経験した征良さん。その征良さんの本と出会った私たちにとっては、今後の第二作が楽しみだ。

「第二作はどうしようとか、売れる本を書こうとか考え始めたら、きっと私はダメだと思うんです。もちろん、たくさんの方に読んでいただけるのは本当にありがたいし、ラッキーなこと。『がんばれば、私にも何かできるのかな』というエネルギーになりました。でも、それを目標にしたら、何も書けなくなってしまう。『おわらない夏』は、まさか本になると思わなかったので、他人の目を気にせずに書けた。これからも今までどおり、カッコつけずに素直な気持ちで書いていきたいですね。それを読んだ人が何かを感じてくれればうれしいし、それが私にとって大切なことなんです。自分なりのペースで、書くことにチャレンジしていきたい。少しずつでいい、前に進んでいきたいですね」
インタビュー・文/石川敦子 撮影/佐内正史
征良さんは、2003年元日の読売新聞に掲載された集英社の広告にも登場。おもむきのある写真に、多くの反響があった。
「撮影日には冷たい雨がずっと降ってて、とっても寒かった(笑)」
読売新聞


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