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小澤征良
小澤征良(おざわ せいら)
1971年米国サンフランシスコ生まれ。
上智大学比較文化学部卒業。メトロポリタン歌劇場演出家、デイヴィッド・ニース氏の助手としてオペラ演出を学ぶ。初めての長編『おわらない夏』がベストセラーとなる。「すばる」3月号から、エッセイ「ひとすくいの時間」を連載中。

「おわらない夏」 「おわらない夏」小澤征良・著 好評発売中!
集英社刊 本体1,300円+税
ISBN:4-08-774622-4
ご購入はこちらから

「おわらない夏」インタビュー Part1
Vol.1 タングルウッドに感謝をこめて
Vol.2 父親譲りの一本気な性格!?
Vol.3 タァタが残してくれた美しい宝石
Vol.4 愛があれば、喘息なんて!
Vol.5 これからも新しい冒険に挑戦していきたい

Part2
Vol.1 タングルウッドに感謝をこめて
Vol.2 父親譲りの一本気な性格!?
s-woman.net スペシャルインタビューPart 2小澤征良「おわらない夏」その後
12万部を超えるベストセラーになった『おわらない夏』。一冊の本が世に送り出された後、著者の生活は大きく変わりました。ヒット作の裏に隠された、その喜びととまどいの心境は……。
まだまだおわらぬ『おわらない夏』
アメリカ東部・タングルウッドで、家族とともに過ごした夏を描いた『おわらない夏』。昨年11月の発売と共に大きな評判を呼び、その読者はますます広がっている。初の作品が一躍ベストセラーとなった小澤征良さんに、近況をうかがった。

「11月15日の発売日は朝からTVの取材などがたくさんあって、全て終わったのはもう本屋さんもしまった時間でした。でも、どうしてもその日のうちに自分で買いたくて。深夜までやっている、六本木の青山ブックセンターに行ったんです。そうしたら、大好きな村上春樹さんや江國香織さんの本の合間に、自分の本がある。うおー、感動! だけどこわい(笑)。こんな大作家の方たちといっしょに並んでていいの? って。恥ずかしかったけど、江國さんの本の下に自分の本を隠すように重ねて(笑)、レジに持っていきました。早くお金を払って立ち去りたかったのに、いっしょにいた弟(俳優の小澤征悦さん)が『この本ね、こいつが書いたんですよ。オレの姉貴なんですけどね、これ、カウンターの目立つところに置いてもらえませんか』なんてペラペラしゃべり始めて。『やめてやめてやめて!』って、もう顔が熱くなって真っ赤(笑)」

その後『おわらない夏』は、本当に書店の一番目立つコーナーに並ぶようになり、売れ続けた。雑誌などの取材が殺到し、征良さんの顔が印刷されたポスターが書店にはられる。新聞の一面広告や、雑誌「COSMOPOLITAN」の表紙にも登場。見知らぬ人に「サインをください」と本を差し出されたり、知人からもたくさんの反響があった。

「心の準備もないままに、どんどんいろんなことが起こって……びっくりしてます。あの原稿を書いているときは、本当に活字になるとは思っていなかった。こんな文章、本にしちゃっていいの? クレーム出ませんか? って(笑)。ましてや、こんなにたくさんの人が読んでくださるなんて……なんだか本だけが、どんどんひとり歩きしていってしまったみたい。『あ〜、待って! どこに行くの〜っ!?』って後ろから叫んでいるような心境です(笑)」

『おわらない夏』に登場する大切な家族や友人も、みな喜んでくれた。日本語を読めない友人たちは、自分のことがどんなふうに登場するのか、気になっているらしい。「じゃあ、いつか英語になったら読んでね、って言ってるんです(笑)」と征良さん。

「母は母国語が英語なので、日本語を読むのに時間がかかる。ゆっくり読んでくれたようです。『喫茶店で読んでて泣いちゃった』と言われました。父は『自分にとって当たり前のことを、おまえはそういう目で見ていたのか』と、大人と子供の視点の違いが新鮮だったようです。たとえば夜中にバナナを食べることが、おまえにとって特別なことだとは思わなかった、と。タカベエの妹さんからは、『これを読んで、自分の知らない兄の夏を知った』と言われました。小澤の家でタカベエがどんな夏を過ごしていたのか、タカベエが私たちのことをどう思っていたのか伝わってきた、と。とてもうれしかったですね」
インタビュー・文/石川敦子 撮影/佐内正史
COSMOPOLITAN 2003年3月号の表紙には、ひいおばあさまが帝政ロシアから亡命してきたときに持ってきた宝石と一緒に登場した。
写真 (C)KEITA HAGINIWA 2003
COSMOPOLITAN


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