恋に恋するのが少女まんの王道ヒロイン。
男に夢を持ってない実子はかなり異色でした。
息苦しさを感じてる人におすすめ。『純クレ』が
自分の運命を笑い飛ばす力をくれると思いますよ!
単行本での大ブレイクのヒットを経て、その後、数年にわたって、松苗さんは『純クレ』の続編を描くことになった。
「『純クレ』の後、『ぶ〜け』で『山田くんと佐藤さん』という連載をやったんですが、結局『純クレ』ほどの手応えを感じることができなかったので、この連載が終わったとき、また続編を始めることになったんです。
以前もお話ししましたが、キャラクターをノート1冊ぶん作って、
フォーマットは本当に完璧にできていたので、『いくらでも続きは描けるぞ』というのはありましたね。
『純クレ』は私の代表作なんですが、“代表作”と呼ばれるものができて本当によかったと思います。いまだに『純クレ、読んでました』というかつてのファンの人からお仕事が来ますからね(笑)。『ぶ〜け』の読者だった人で、今、編集者になっていたり、業界で仕事をしている人がなぜかすごく多いんですよ。
きっと『ぶ〜け』はこだわりのまんがが多く載っていたので、知的レベルの高いまんがファンが読んでいたんじゃないかと思う(笑)。その中で、運良く私も連載させていただいていたことで、そのことがとても財産になっています」
そして最後に、今の時代にあらためて『純クレ』を読むことの楽しさをこんな風に語ってくれた。
「おばさんになることに恐怖を感じないほど、バイタリティがある女の子たちの話なので、このまんがを読めば、あなたも安心しおばさんになれます(笑)。
いつまでも女でいたい人はシワがひとつ増えるたびに悩むけれど、それを笑い飛ばせるほうが人生おもしろいし、幸せじゃないかと思うんですよ。
なんか昔より今の時代のほうが『こうじゃなきゃいけない』って、みんな型にハマッてる気がするんです。細くないと、まつげが長くないと、男にモテないと……って、自分の個性を認めようとしないで、無理なキャラに自分を当てはめようとしている。
結婚前の女の子だけじゃなくて、子どもの教育で悩んでるお母さんもそう。型に合わない自分の子どもがおかしいと思ったり。でも、
あるがままの自分を受け入れないと何も乗り越えられないと思うんですよ。そこから余裕も出てくるわけで。
だからもし今息苦しさを感じてる人がいたら、ぜひ読んでもらいたいです。『純クレ』のキャラクターたちが、きっと自分の運命を笑い飛ばす力をくれると思いますよ!」
(取材・文/佐藤裕美)
*毎週木曜日更新予定
次回は9月25日 吉住渉『ハンサムな彼女』