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多田かおる
『イタズラなKiss』
集英社文庫
<コミック版>全14巻
1990年6月号からスタートし、多田さんが亡くなる1999年3月まで続いた最期の連載。琴子と入江君の恋を強烈なキャラを持つ脇役たちが盛り上げる!! 実際の季節とシンクロして進んでいく連載だけに、自分と一緒にキャラクターも成長。まるで、身近なカップルを見守るように、全国の読者がこの作品に夢中になった。
試し読みする!!
『イタズラなKiss』第2巻の試し読みができます。
第1巻は、バックナンバーの『イタズラなKiss』(1)で試し読みすることができます。
第2巻は、バックナンバーの『イタズラなKiss』(2)で試し読みすることができます。

多田かおるprofile
1960年9月25日生まれ。77年、別冊マーガレットより『キッスの代償!?』でデビュー。笑いと涙とトキメキが入り混じった“多田節”のラブコメディは全国の女子のハートをがっちりつかみ、発表する作品が次々に大ヒット。99年、不慮の事故で逝去。当時、大人気連載中だった『イタズラなkiss』は今も未完のままである。

1990年はこんな時代でした!!
●事件、出来事……勝新太郎がパンツの中にコカインを隠し持ちハワイで逮捕、国際花と緑の博覧会開催、女子高生校門圧死事件、礼宮様と紀子様が結婚、東西ドイツ統一、秋山豊寛氏が日本人初の宇宙飛行士に
●話題、ヒット商品……ティラミス、スーパーファミコン
●ヒット曲……『おどるポンポコリン』(B.B.クイーンズ)、『浪漫飛行』(米米CLUB)、『今すぐKiss Me』(リンドバーグ)、『会いたい』(沢田知可子)
●流行語……「オヤジギャル」「アッシーくん」「成田離婚」

今後、登場予定の作品
■小花美穂
『こどものおもちゃ』
ほか多数

バックナンバー
■紡木たく『ホットロード』(1)
■紡木たく『ホットロード』(2)
■紡木たく『みんなで卒業をうたおう』
■紡木たく『瞬きもせず』

■くらもちふさこ『おしゃべり階段』『いつもポケットにショパン』
■くらもちふさこ『東京のカサノバ』
■くらもちふさこ『天然コケッコー』(1)
■くらもちふさこ『天然コケッコー』(2)

■いくえみ綾『POPS』『彼の手も声も』
■いくえみ綾『I LOVE HER』
■いくえみ綾『バラ色の明日』(1)
■いくえみ綾『バラ色の明日』(2)

■池野恋『ときめきトゥナイト』(1)
■池野恋『ときめきトゥナイト』(2)

■一条ゆかり『有閑倶楽部』(1)
■一条ゆかり『有閑倶楽部』(2)
■一条ゆかり『有閑倶楽部』(3)
■一条ゆかり『デザイナー』
■一条ゆかり『砂の城』

■岩館真理子『えんじぇる』
■岩館真理子『遠い星をかぞえて』『子供はなんでも知っている』
■岩館真理子『黄昏』

■亜月裕『伊賀野カバ丸』(1)
■亜月裕『伊賀野カバ丸』(2)
■亜月裕『伊賀野カバ丸』(3)

■尾崎南『絶愛-1989-』
■尾崎南『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』(1)
■尾崎南『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』(2)

■槇村さとる『愛のアランフェス』(1)
■槇村さとる『愛のアランフェス』(2)
■槇村さとる『ダンシング・ゼネレーション』『N★Y(ニューヨーク)バード』
■槇村さとる『白のファルーカ』(1)
■槇村さとる『白のファルーカ』(2)

■多田かおる『愛してナイト』(1)
■多田かおる『愛してナイト』(2)
■多田かおる『デボラがライバル』
■多田かおる『イタズラなKiss』(1)
■多田かおる『イタズラなKiss』(2)
■多田かおる『イタズラなKiss』(3)

■宮脇明子『ヤヌスの鏡』(1)
■宮脇明子『ヤヌスの鏡』(2)

■柊あおい『星の瞳のシルエット』
■柊あおい『耳をすませば』
■柊あおい『銀色のハーモニー』

■宮川匡代『ONE−愛になりたい−』(1)
■宮川匡代『ONE−愛になりたい−』(2)

■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(1)
■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(2)
■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(3)
■松苗あけみ『続・純情クレイジーフルーツ』

■吉住渉『ハンサムな彼女』
■吉住渉『ママレード・ボーイ』(1)
■吉住渉『ママレード・ボーイ』(2)
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クライマックスへと動き出した……最後のページ。「琴子が妊娠!?」という新たな展開をむかえていただけに、悲しすぎるラストだった。
入江君のモデルはあの有名な俳優さん!!
 今作でも“周りからネタを引っ張ってくる”多田さんの制作スタイルは健在!!
A組からF組まで偏差値順にクラスが並ぶって言うのは、実は夫である西川茂氏の高校時代のエピソード(笑)。入江君が幼い頃に女の子の服を着せられていた、なんてシーンも、西川さんの実体験から引っ張ってきているんだとか。

西川「登場人物にもやっぱりモデルがいて。入江直樹(いりえなおき)のモデルは福山雅治さんなんですよ。彼がドラマで冷たい医者の役をやっていて。それを観てインスピレーションがわいたっていっていましたね」

 そうなると、気になるのが琴子のモデル。彼女のモデルは誰なのかたずねると、皆さん「琴子(ことこ)は多田さんそのもの!!」と、西川さんをはじめ『イタズラなKiss』の最初の担当編集である嶋田龍一郎氏、そして『愛してナイト』の担当編集である礒田憲治氏は即答!!

嶋田「まんがの中で“鳥目の琴子が映画館で知らない人の膝の上に座ってしまう”っていうシーンがあるんですけど。あれは、多田さんの実体験なんですよ(笑)。琴子ほどではないけれど、多田さんもおっちょこちょいタイプで。本人から“知り合いのお葬式に行ったとき、間違えてお坊さんの席に座りそうになって、周りの人に大慌てで止められた”なんて話を聞いたこともありましたね(笑)」
西川「そういうところあったなぁ(笑)」
嶋田「多田さんの作品に出てくる主人公って、みんな多田さんにそっくりなんですよ。やっこも朝代(あさよ)も琴子も……明るくて、おっちょこちょいで、みんなに愛されるキャラクター」
礒田「その主人公が惚れる男の子のモデルは、多田さんが好きなミュージシャンや俳優であることが多いんですよね。竹の子族が全盛だった頃、大好きだった沖田浩之さんがモデルになった作品もありましたしね。その憧れの人と自分(主人公)が恋をする……自分の“こうだったらいいな”という願望がまんがになっていたのかもしれませんね」

アニメ化をきっかけに、
もう一度、多田かおるの作品を読み直してもらいたい。
 約8年という長期連載でありながら、落ちることのない人気をキープしていた『イタキス』。琴子に妊娠疑惑がかかり、全国の読者が「どうなるの!?」と期待を高めたそのとき、多田さんは亡くなってしまった。引越し作業中、テーブルに頭をぶつけるという不慮の事故だった……。

西川「その年の正月に“今年中に連載を終わらせようと思う”って言っていたんですよ。最後の回は、クライマックスにむかって、新たにストーリーが動き出したところだったんですよね」

 多田さんの死はもちろん、『イタキス』の続きをもう読むことが出来ない……悲しすぎる現実に多くの読者が涙を流し、ぽっかりと胸に穴があいたような喪失感を味わった。

礒田「いまだに、編集部によく電話がかかってくるんですよ。“『イタズラなkiss』の続きは出ないんですか?”って」

 現在も、ネット上で“琴子と入江君のその後”を自分なりに予測したストーリーを紹介するファンが続出。何年たっても途絶えることのない「続きが読みたい」という読者の声が西川さんの心を動かした

西川「あれからもうすぐ10年。僕としても、カミさんのために何かしてあげたいって思っていたんですよね」

 多田さんのため、そして読者のために、西川さんが考えたのが「『イタキス』を完結させてあげること。実は、多田さんは最終回までの構想を記した“ネタ帳”を遺していた。ラストまでの流れはすでに決まっていたのだ。

西川「完結させようと思ったのはいいんだけど、多田かおるのまんがは彼女にしか描けないし、他のまんが家さんが続きを描くのは絶対に違う。そこで、持ち上がったのがアニメ化の話だったんです」

 アニメ化の裏には西川さんのこんな想いもあった。

西川「多田かおるの作品って、彼女の人生そのものがつまっていると思うんです。
それだけに、一時期は僕も辛くて開くことができなかったんだけど……今は彼女の“生きた証”である遺作をもっと多くの人に読んでもらいたいなって思う。今回のアニメ化をきっかけに、本屋さんにまた新たに多田かおる作品が並ぶと思うんですよ。読んだことのある人も読んだことのない人も、それを手にとってくれたらいいなって」

*毎週木曜日更新予定
次回は6月12日 宮脇明子『ヤヌスの鏡』(1)


★以下の作品について、感想、当時の思い出などを募集しています。

多田かおる『愛してナイト』『デボラがライバル』『イタズラなKiss』

また、上記の作品以外にも、取り上げてほしい懐かしい作品がありましたら、
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