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尾崎南
『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』
マーガレットコミックス
(1)〜(14)
アーティスト・南條晃司の想い人は泉拓人という男性。はっきりと拒絶されながらも、彼を愛する姿勢を決して変えない晃司に、拓人も少しずつ心を開いていく。しかし、2人の行く道は決してなだらかではなく、晃司と拓人の愛を試すような試練が次々と待ち受けていた……。尾崎南氏の代表作であり、ライフワークとも言うべき作品。
試し読みする!!

尾崎南profile
2月27日、神奈川県生まれ。1989年に『3days』でマーガレットにてデビュー。同年に『絶愛-1989-』の連載を始める。その後91年より『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』を連載開始。『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』は14巻まで刊行されている。それまでの少女まんがとは一線を画したストーリーと洗練された画風は多くの熱狂的なファンを持つ。

1991年はこんな時代でした!!
●事件・出来事……湾岸戦争勃発。ジュリアナ東京オープン。SMAPがCDデビュー。宮澤内閣発足。ソビエト連邦崩壊。千代の富士引退。雲仙普賢岳で大火砕流が発生。
●流行、話題……ドラマ『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』。宮沢りえがヌード写真集『Santa Fe』発売。ダンス甲子園。
●ヒット曲……愛は勝つ(KAN)。どんなときも(槙原敬之)。それが大事(大事MANブラザーズバンド)。

今後、登場予定の作品
■小花美穂
『こどものおもちゃ』
ほか多数

バックナンバー
■紡木たく『ホットロード』(1)
■紡木たく『ホットロード』(2)
■紡木たく『みんなで卒業をうたおう』
■紡木たく『瞬きもせず』

■くらもちふさこ『おしゃべり階段』『いつもポケットにショパン』
■くらもちふさこ『東京のカサノバ』
■くらもちふさこ『天然コケッコー』(1)
■くらもちふさこ『天然コケッコー』(2)

■いくえみ綾『POPS』『彼の手も声も』
■いくえみ綾『I LOVE HER』
■いくえみ綾『バラ色の明日』(1)
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■池野恋『ときめきトゥナイト』(1)
■池野恋『ときめきトゥナイト』(2)

■一条ゆかり『有閑倶楽部』(1)
■一条ゆかり『有閑倶楽部』(2)
■一条ゆかり『有閑倶楽部』(3)
■一条ゆかり『デザイナー』
■一条ゆかり『砂の城』

■岩館真理子『えんじぇる』
■岩館真理子『遠い星をかぞえて』『子供はなんでも知っている』
■岩館真理子『黄昏』

■亜月裕『伊賀野カバ丸』(1)
■亜月裕『伊賀野カバ丸』(2)
■亜月裕『伊賀野カバ丸』(3)

■尾崎南『絶愛-1989-』
■尾崎南『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』(1)
■尾崎南『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』(2)

■槇村さとる『愛のアランフェス』(1)
■槇村さとる『愛のアランフェス』(2)
■槇村さとる『ダンシング・ゼネレーション』『N★Y(ニューヨーク)バード』
■槇村さとる『白のファルーカ』(1)
■槇村さとる『白のファルーカ』(2)

■多田かおる『愛してナイト』(1)
■多田かおる『愛してナイト』(2)
■多田かおる『デボラがライバル』
■多田かおる『イタズラなKiss』(1)
■多田かおる『イタズラなKiss』(2)
■多田かおる『イタズラなKiss』(3)

■宮脇明子『ヤヌスの鏡』(1)
■宮脇明子『ヤヌスの鏡』(2)

■柊あおい『星の瞳のシルエット』
■柊あおい『耳をすませば』
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■宮川匡代『ONE−愛になりたい−』(1)
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■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(1)
■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(2)
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■松苗あけみ『続・純情クレイジーフルーツ』

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『マーガレット』読者に衝撃を与えた名作『絶愛』の続編として始まった『BRONZE』。様々な壁を乗り越えて、次第に思いを通わせていく晃司と拓人の姿に、性別を超えた“愛”について考えさせられた人も多いはず。
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思い入れのあるシーンとして、尾崎さんがあげたのがココ。
幼い頃、母親が父親を殺すという現場を目の当たりにした拓人だけど、それは2人が愛し合った末のことだと信じていた。しかし、実際は父親の浮気が原因だったと知って……。唯一の精神的なより所を失って、雪の中泣き崩れる。
拓人を象徴するタイトルをつけ、
拓人主体で描く予定が……。
『BRONZE』は、男どうしの恋愛を描いた尾崎さんの初連載作『絶愛』の続編になる。『絶愛』は、拓人が迷いながらもようやく晃司の思いを受け入れるのか!? という状況と“ENDLESS END”という意味深な言葉を残して幕を閉じたため、『BRONZE』が始まったことで、ほっとした読者も多かったはず!

「1年間隔週連載をやっていて、心身ともに“もう無理無理無理無理!!”となり、『絶愛』は自然とあの形で終わりました。もともと構想とかそんな高尚なものはなくて、情熱のみでやっていたので……。隔週や週刊で連載やってる方々はすごいですねぇ」

こうして『BRONZE』は、毎号連載という形式に縛られず、休憩を挟みつつ掲載されていくことになった。結果、連載は10年以上続く超大作に!

もし尾崎さんの中で、終着点が決まっていたり、作品の構想が固まっていたなら、『BRONZE』はもっと早く終わっていたかもしれない。このような連載形態になったのも、尾崎さんが自身の情熱に突き動かされるように描かれている作品だからだろう。

この連載を始めるときに、尾崎さんが持っていた構想がひとつあった。「『絶愛』はどっちかというと晃司の暴走物語だったので、『BRONZE』は拓人を象徴するようなタイトルに変えて、拓人側にうつりたいなと思ってたんです」

ブロンズというのは拓人の肌の色だ。サッカー少年で、年中太陽の下でボールを蹴っている拓人の肌は、褐色に焼けている。『BRONZE』というタイトルには、そんな意味がこめられていたのだ。

でも「そんなのカンケーなく晃司は暴走してました……」と、作者の尾崎さんも引っぱりまわしてしまうオレ様ぶりを発揮する晃司!『BRONZE』で、晃司の複雑すぎる生い立ちや、家庭環境が頻繁に描かれるという展開が、想定外のことだったとは!

過酷なシーンを描くのは
作者にとっても過酷な作業。
拓人もようやく晃司の思いを受け止めようとしたとき、拓人はサッカー留学をし、晃司は交通事故に遭う。『BRONZE』初期の出来事だ。これを皮切りに、次々と試練とも言うべき事件が晃司と拓人を襲う!! 2人とも自らに苦悩が降りかかれば我を失う状態になることも。それをもう1人が支え、徐々に愛が深まっていく。

あまりにもハードな運命に、読む側も自分のことのように辛くなったり、「今度こそもうダメかも!?」と絶望しかけただろう。ようやくそれを乗り越えたかと思えば「またなの!?」と叫んでしまうような苦難がまたやってくる……。

尾崎さん自身「自然とああなってしまいました」と語るが、そんな過酷なシーンを描いているときの状態を聞くと「吐きます。気絶します。狂います」と壮絶なお答えが。

晃司や拓人が、自分の不幸を省みず相手を愛する姿は、自らの命を削るようにしてまんがをつづる尾崎さんの姿と重なっていたのだった。言ってみれば晃司、拓人、尾崎さん、3人分の魂がこもっているまんがだ。読む側が心を揺さぶられないわけがない。

時代はバブルが崩壊し、景気も悪化の一途をたどっていこうとしていた。お金や肩書きとは関係ない純粋なまでの愛情が再評価されはじめていた。晃司と拓人が愛し合う姿は、そんな時代のさきがけだったのかもしれない。

*毎週木曜日更新予定 次回は3月6日
尾崎南『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』(2)


★以下の作品について、感想、当時の思い出などを募集しています。

尾崎南『絶愛-1989-』『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』

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