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紡木たく
『瞬きもせず』全4巻
集英社文庫
<コミック版>
テニス部のかよちゃんと、サッカーに青春をかける紺野くんの純情な恋模様が、山口県の高校を舞台に描かれる。初めはぎこちないふたりだが、様々な経験を通して、人間としてたくましく成長。友人たちの応援もあって、やがて本物の愛を手に入れる。
試し読みする!!

紡木たくprofile
1964年8月2日、神奈川県生まれ。1982年、17歳のとき、『待ち人』で別冊マーガレットよりデビュー。繊細なタッチで、少年少女の複雑な内面をリアルに描き、少女まんがに新しい世界を切り拓いた。『あの夏が海にいる』『やさしい手を、もってる』など人気作多数。

1987年はこんな時代でした!!
国鉄の民営化や、NTTの初上場など、バブルに伴い、経済に大きな動きがあった。
●ベストセラー本 俵万智『サラダ記念日』、村上春樹『ノルウェイの森』
●流行語 マルサ、朝シャン
●ヒット曲 君だけに(少年隊)ガラスの十代(光GENJI)

今後、登場予定の作品
■小花美穂
『こどものおもちゃ』
ほか多数

バックナンバー
■紡木たく『ホットロード』(1)
■紡木たく『ホットロード』(2)
■紡木たく『みんなで卒業をうたおう』
■紡木たく『瞬きもせず』

■くらもちふさこ『おしゃべり階段』『いつもポケットにショパン』
■くらもちふさこ『東京のカサノバ』
■くらもちふさこ『天然コケッコー』(1)
■くらもちふさこ『天然コケッコー』(2)

■いくえみ綾『POPS』『彼の手も声も』
■いくえみ綾『I LOVE HER』
■いくえみ綾『バラ色の明日』(1)
■いくえみ綾『バラ色の明日』(2)

■池野恋『ときめきトゥナイト』(1)
■池野恋『ときめきトゥナイト』(2)

■一条ゆかり『有閑倶楽部』(1)
■一条ゆかり『有閑倶楽部』(2)
■一条ゆかり『有閑倶楽部』(3)
■一条ゆかり『デザイナー』
■一条ゆかり『砂の城』

■岩館真理子『えんじぇる』
■岩館真理子『遠い星をかぞえて』『子供はなんでも知っている』
■岩館真理子『黄昏』

■亜月裕『伊賀野カバ丸』(1)
■亜月裕『伊賀野カバ丸』(2)
■亜月裕『伊賀野カバ丸』(3)

■尾崎南『絶愛-1989-』
■尾崎南『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』(1)
■尾崎南『BRONZE-ブロンズ-ZETSUAI since 1989』(2)

■槇村さとる『愛のアランフェス』(1)
■槇村さとる『愛のアランフェス』(2)
■槇村さとる『ダンシング・ゼネレーション』『N★Y(ニューヨーク)バード』
■槇村さとる『白のファルーカ』(1)
■槇村さとる『白のファルーカ』(2)

■多田かおる『愛してナイト』(1)
■多田かおる『愛してナイト』(2)
■多田かおる『デボラがライバル』
■多田かおる『イタズラなKiss』(1)
■多田かおる『イタズラなKiss』(2)
■多田かおる『イタズラなKiss』(3)

■宮脇明子『ヤヌスの鏡』(1)
■宮脇明子『ヤヌスの鏡』(2)

■柊あおい『星の瞳のシルエット』
■柊あおい『耳をすませば』
■柊あおい『銀色のハーモニー』

■宮川匡代『ONE−愛になりたい−』(1)
■宮川匡代『ONE−愛になりたい−』(2)

■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(1)
■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(2)
■松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』(3)
■松苗あけみ『続・純情クレイジーフルーツ』

■吉住渉『ハンサムな彼女』
■吉住渉『ママレード・ボーイ』(1)
■吉住渉『ママレード・ボーイ』(2)
■吉住渉『ミントな僕ら』

■本田恵子『月の夜 星の朝』(1)
■本田恵子『月の夜 星の朝』(2)

■水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』(1)
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おすすめリンク
名作がいっぱい!集英社コミック文庫

少女まんがアーカイブ 何十年たっても忘れられないあのセリフ、あの場面。
そんな永遠の名作を、作者のインタビューや担当者の裏話などとともに紹介するコラムです。
一緒に下校するだけでドキドキ。そんな純情なかよちゃんと紺野くんの恋にやきもきしたあの頃。のんびりとした時間の流れと空気感が、平和な田舎の風景とともに描かれる。
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紺野くんがかよちゃんに告白するシーン。学校の階段の踊り場での告白はあの頃の王道パターンだった! 大好きな人がグラウンドで走る姿を見るだけで満足したり、目があっただけで幸せになったり。あの頃はすべてが輝いていた。
暴走族から一転、方言でしゃべる田舎の高校生が主人公!?
 鮮烈な印象を残した『ホットロード』から1年。新しく始まった連載『瞬きもせず』は、前作とはまったく趣の違う作品だった。紡木さんといえば神奈川県出身で、多くの作品が横浜や湘南を舞台に描かれてきたが、『瞬きもせず』の舞台はなんと山口県。暴走族から一転、方言でしゃべる田舎の高校生が主人公と意外なことづくし。

 高校に入ったばかりのテニス部のかよちゃんは同じクラスのサッカー部の紺野(こんの)くんに告白され、つきあうようになる。でも、かよちゃんは男の子とつきあうのは初めてだし、紺野くんはやさしいけれどテレ屋。お互いに好意を寄せながらも素直に気持ちを現すことができず、一緒に下校するのが精一杯。ゆっくりゆっくりと進んでいくふたりの恋が、のんびりとした田舎の時間の流れの中で描かれる。

 初めて男の子とつきあったときのドキドキ感。気持ちを伝えられないもどかしさ。自分自身の経験に照らし合わせて読みふけっていた人はきっと多いはず。また、ピュアな恋を育む一方、「こんな田舎から出たい!」「東京に行きたい!」という若者ならではの強い衝動にかられるふたりに、当時、地方で暮らしていた人は、きっと強い共感を持ったに違いない。

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高校卒業後は、それぞれの道を歩き始めるが、やがてお互いの大切さを再認識するかよちゃんと紺野くん。連載当初より髪も伸びて、大人びた感じに。お互いに気持ちをぶつけあえるほど成長したふたりが微笑ましい。
紡木さんは実際に山口県に住んで、実際の町並みを描いていた
 かよと紺野くんがしゃべる山口弁と同じくらい、この作品で印象的なのが繊細に描かれた田舎の風景。じつは紡木たくさんは、この作品を描くにあたって実際に山口県に移り住み、現実の町並みや学校や自然をまんがの中に再現していたのだ。当時の話を元担当編集者・加藤潤氏に聞いた。

「そもそも山口県を舞台に描くことになったのは、紡木さんが山口県に行ったときに、その空の青さと山の美しさに感動し、帰りの新幹線の中ではもう作品になっていたということです。それでその土地の言葉で描きたいということで、最初は下関に住んでいた僕の知人に言葉のチェックをお願いしたり、方言辞典みたいなものを見て描いていたんですが、やっぱり生きた言葉にならない。

 言葉だけじゃなくて、その土地土地の風土や環境は実際、住んでみないとわからない。それで山口県に住むことにしたのではないでしょうか。

 当時はメジャーな少女まんがで、方言で描くものってなかったので、最初はちょっと驚きましたけれど、リアリティをいつも大事にしていた紡木さんだけに、ごく自然なことだったんだろうと思います。たいへん思い出深い作品です」

 作者の思い入れはどの場面にも輝きとなって残っている。間近に迫った里山や広い空、そしてキラキラと光る木洩れ日。読んでいると、まるで緑を揺らす風の音が聞こえてくるよう。都会とは違うのんびりとした時間の流れや空気感がしみじみと伝わってくる。

 忙しい今の生活から、ページを開くだけで20年前のあの日の、あの場所へ一気にワープ。今こそ、瞬きもせず、青春の風景を目に焼きつけよう!

*最後に、作者・紡木たくさんから読者の皆様へのメッセージをいただきましたので、ご紹介したいと思います。

「ありがとうございます。
いただきましたお手紙や、またそのように声にできないお気持ちも
わたしには真剣に伝わってきました。
作品を読んでくださったあなたは、わたしにとってとても大切な存在です。
あのときの空気や心の動きを共有できたことに、
またこれからもできることに心から感謝します。 紡木たく」


*毎週木曜日更新予定 次回は7月19日 くらもちふさこ『いつもポケットにショパン』(7月12日の更新はお休みします)

★以下の作品について、感想、当時の思い出などを募集しています。

紡木たく『ホットロード』『みんなで卒業をうたおう』『机をステージに』『瞬きもせず』
くらもちふさこ『いつもポケットにショパン』『おしゃべり階段』『東京のカサノバ』『天然コケッコー』

また、上記の作品以外にも、取り上げてほしい懐かしい作品がありましたら、
作品名と感想をお書き込みください。
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