槇村さとる(まきむら さとる)
漫画家。1956年、東京都生まれ。1973年、集英社「別冊マーガレット」でデビュー。代表作に、『愛のアランフェス』『白のファルーカ』『おいしい関係』『イマジン』等、多数。現在も女性漫画誌を中心に、精力的に執筆中。
◆公式サイト『槇村さとるの穴』
http://www.hh.iij4u.or.jp/~fcs/
槇村さとる スペシャルインタビュー
1 人生の穴、落ちてみるのもおもしろい!?
2 人生最大の大穴は、人生最高の幸せ!
3 穴にはまって見えたこと、伝えたいこと
槇村さとる対談集「人生の穴ときどき落ちても大丈夫」

大好評発売中

槇村さとる・著
集英社・刊
定価:1365円(税込)
ISBN:4-08-780417-8

ラブ&セックス、精神論、遺伝子の話まで! 人気漫画家が、各界のスペシャリストたちと語り合った対談集。一コマ漫画やロングトークなど、雑誌未掲載の特典も!

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槇村さとる 作品リスト

『人生の穴ときどき落ちても大丈夫』槇村さとるスペシャルインタビュー

1 人生の穴、落ちてみるのもおもしろい!?

1999年、コミック誌『YOUNG YOU』で『槇村さとるの人生の穴』という革新的な対談が始まった。『イマジン』などの人気コミックを世に送り出してきた漫画家・槇村さとるさんが、各界のスペシャリストたちと愛や仕事、セックスなどについて、忌憚なく語り合ったこの対談。いま読んでも斬新なこのやり取りが、加筆・再構成を経て一冊の本になった。その名も『人生の穴 ときどき落ちても大丈夫』。そこで、槇村さんに、連載時のエピソードや、対談で得たものなどについて、お話をうかがった。
そもそも、なぜ対談のタイトルが『人生の穴』だったのですか?

「突然、出現する“人生の穴”はよけられないし、よけて通ることがいいとも思わないのね。だから『穴に落ちたとしても、出てきたときに前より成長してればそれでいいんじゃない!?』という意味を込めて、こうつけました」

槇村さん自身、30代後半は“人生最大の穴”に落ちていた。他人とうまく関われない自分に気がついて、子供時代のつらい過去に原因を探り、『イマジン・ノート』という自叙伝的なエッセイにすべてを吐き出した。そしてようやく暗い穴から抜けて周囲を見渡したとき、自分に影響を与えた本の著者たちに会いたくなった。それがこの対談の始まり。

「私が会いたかった、というのもあるけれど、『世の中には、こんなステキな方がいるんだよ!』ということを、読者に伝えたかったのもあります。私が、そういうステキな人たちと読者との橋渡しになればいいな、と」

……し、しかし、対談相手のラインナップはスゴイ。漫画家の大先輩、産婦人科医、小説家、生物学者、心理学者、元祖おたく、AV監督etc……。

「皆さん、各分野のスペシャリストばかりなんですが、それぞれに面白かったですね。お話しているうちにガチガチに固まっていた自分の概念に穴が開いて、そこから空気がプハ〜ッと抜けていくみたいで」

確かに「セクソロジーというセックスの学問がないのは日本だけです」、「遺伝子の世界ではバイセクシャルは当たり前」なんて話を、世間話でもするように淡々と話されたら、概念も壊れそう。

「日本は価値観が画一的だから、気づかないうちにみんな小さな枠にはまってしまっているんですね。でも世界には別な価値観や真実がある。それを知っていると自分の選択に幅が出て、人生がより自由に面白くなると思う。だから『この穴が気になる』と思ったら、あえて落っこちてみるのもいいと思います。『落ちてみたら意外においしい穴』というのもあるかも知れないしね」

インタビュー・文/鈴木カオル
カメラ/織田桂子

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