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エクラのNEWSな宝石箱
このコーナーでは、エクラ編集部のスタッフが街中や日ごろの展示会で見つけた素敵なアイテム、ショップなどを半月毎にご紹介!ファッション、ビューティ、ジュエリー、インテリア、グルメetc.、各担当者の眼にご期待ください。
青の空間の中に自然を再構築する画家・セザンヌ。4つのジャンルから、彼が探求した美の真髄に迫る
今回の宝石箱は、『エクラ』11月号の美術特集「青でめぐるアートの旅」でも取り上げているポール・セザンヌ(1839〜1906)に関する展覧会をご案内します。この展覧会を見れば、「近代絵画の父」と呼ばれる、ちょっとコムヅカシイ感じのする画家の魅力にきっと開眼するはずです。
 皆さんは「印象派」と聞いて、どの画家の名前を最初に想像されますか?
 おそらく、モネを筆頭に、ルノワール、ゴッホの名前が挙がるでしょう。かたやセザンヌは、印象派の中では少々マイナーな感じ。しかし、後世への強い影響力を持った画家となると、俄然大きな存在になるのです。そんな美術史的には何だかスゴイらしいセザンヌの魅力を4つの観点から紹介し、彼に影響を受けた作家の作品もあわせて展示する展覧会が、ブリヂストン美術館で開かれます。
 「近代絵画の父」と言われるセザンヌは、ただ外の風景を写し出すだけでなく、絵の中に自身が見て感じ取ったものを表現しようとしていました。その中心が、ものがそこにあることで生まれる実在感です。その土台として、彼は奥行きや空間を表す青をたくさん使っています。
ポール・セザンヌ「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」1904-06年頃油彩カンヴァス石橋財団ブリヂストン美術館蔵 ポール・セザンヌ
「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」
1904-06年頃 油彩 カンヴァス
石橋財団ブリヂストン美術館蔵
   と、いきなり抽象的な話で始まってしまいましたが、セザンヌの絵は見るだけでもじゅうぶん美しい。概してセザンヌの画面は、油絵の具のねっとり感が少ない、まるで四角い凸凹のあるガラスを通したような世界です。淡い色彩が、薄塗りの平たいタッチでリズミカルに並んでいるのが特徴的。モネが霧のような「ぼやぼや画」ならば、セザンヌはどこかみずみずしい「うるうる画」でしょうか。
ポール・セザンヌ「帽子をかぶった自画像」1890-94年頃油彩カンヴァス石橋財団ブリヂストン美術館蔵

ポール・セザンヌ
「帽子をかぶった自画像」
1890-94年頃 油彩 カンヴァス 石橋財団ブリヂストン美術館蔵

 
 色の配置とそのにじみ具合に心を砕いたセザンヌは、空間の青、大地の茶、草木の緑の3色を基調に自然を描いています。ところどころにあるカンヴァスの塗り残しは、その周囲の色を拾いながらにじみますし、明るいハイライトのようにも見える。また、色が画面の様々なところにぽつぽつと飛んでいるのも不思議。図版で見ていただくと、空間の奥行きを表す青が木々の間に入りこんでいたり、セザンヌのおひげまで青かったりする。ちょっと見ただけだと流してしまいがちですが、考えてみると普通じゃないですこれは。でも、自然に見える。そこがスゴイ。つまり外界をそのまま写さなくても、画家自身の主観や秩序で、何だか美しいものが表現できてしまう。非常に大雑把に言って、そんなことをおおっぴらに始めたのが、セザンヌだったのではないでしょうか。
ポール・セザンヌ「水浴」1883-87年 油彩 カンヴァス 大原美術館蔵 photo

ポール・セザンヌ
「水浴」
1883-87年 油彩 カンヴァス 大原美術館蔵


 今展はセザンヌが描いた4つの大きなジャンル「自画像と妻の肖像」、「静物画」、「風景画」、「水浴図」に区分けして、その画業を紹介します。さらに、セザンヌの影響を受けてキュビスムをうち立てたピカソやブラック、日本の安井曾太郎らの作品も含めて全29点が出品されますので、ぜひ、足を運んでみてください。

 
人気の「赤トンボ」のサンドイッチセット。カフェのみの利用も可。

人気の「赤トンボ」のサンドイッチセット。カフェのみの利用も可。

   作品鑑賞後は、1Fのカフェ「ジョルジェット」へ。ここには一日限定30食のスペシャルメニューが。老舗西洋料理店「赤トンボ」特製のサンドイッチにプチサラダ、デザートとドリンクがセットになって1200円と、お値段もお手頃。人気メニューのため、前日までに電話で予約しておくと安心です(03-3563-0245)。営業時間は11:00〜18:00、ラストオーダーは17:30です。
 
バックナンバー
  vol.14   “辺境”で生まれた前衛。
ロシア・アヴァンギャルドがやって来た。


  vol.13   印象派から少し足を伸ばして、
古典と近代が出会うコローの世界へ。


  vol.12   食・癒・楽・学…
すべてが揃った癒しのホテル


  vol.11   俳諧と、絵画。
自在の人、与謝蕪村の代表作が一堂に。


  vol.10   ちょっとした工夫で、食時間が楽しく変わる
福井県発の「おいしいキッチンプロジェクト」


  vol.9   プロフェッショナル・ユースの
本物だけが放つ愛らしさがそこに。


vol.8 畳なわる線と色彩の森。
その狭間に宿る光を堪能して


vol.7 京都駅から徒歩2分。NEW OPENの店は
言うなれば、お座敷「串揚げ」アラモード。


vol.6 懐かしくも、奇天烈。「これでもか」の材質感。
建築ごと楽しめる、秋野不矩美術館訪問記。


vol.5 青の空間の中に自然を再構築する画家・セザンヌ。
4つのジャンルから、彼が探求した美の真髄に迫る。


vol.4 エクラで映画エッセイをご執筆いただく
作家・島田雅彦さんの新刊サイン会に潜入!


vol.3   華やかな「踊り」をイメージしたフレーバー。
夏季限定発売の名作ショコラが登場です。


vol.2   きりっとしたかたちの美しさと、使ってみたくなる優しさ。
器と家具から、めくるめく漆の世界が広がります。


vol.1   ヴィンテージな名品から、近年の限定&試作モデルまで!
ネット参加も可能な「オメガマニア」オークション


marisol
安藤優子さんのマルゴな日々
マリソル・スタッフの「今、これにはまってます」
マリソル・プレステージクラブ 特別ページ